シンプルな仕掛けで渓流釣りを楽しめるとして人気の「テンカラ」。
これからテンカラをはじめたいなら、テンカラ竿とテンカララインをチェックしておくのと同時に、「毛鉤」の選び方も押さえておきましょう。
本記事では、テンカラ毛鉤とフライ毛鉤の違いや、以下の毛鉤の選び方を解説。
あわせて、おすすめの毛鉤セットも厳選してご紹介するので、テンカラに興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
テンカラ毛鉤とフライ毛鉤の違い

テンカラの毛鉤とフライフィッシングのフライは、発祥した川や土地柄からそれぞれに違いがあります。
日本の渓流は流れが速いため、魚がエサをすぐ食べる必要があり、シンプルな毛鉤で種類が少ないテンカラが誕生しました。

対して、フライフィッシング発祥のイギリスの川は流れが比較的緩やか。
魚はエサをじっくりと選べるため、できるだけ本物の虫に近づけるべく精工なつくりで種類も豊富です。
日本の川とイギリスの川の特徴は、一般的に以下のような傾向があるとされています。
- 地形の違い:イギリスは、日本に比べてなだらかな地形が多く、山から海までの高低差が少ないため、河川の勾配も緩やかになる傾向があります。
- 地質の違い:イギリスの川は、石灰岩など比較的浸食されやすい地質を流れることが多く、川幅が広くて流れが穏やかになる傾向があります。
- 気候の違い:日本は梅雨や台風など、短期間に大量の雨が降ることがありますが、イギリスは年間を通して降水量が比較的安定しており、急激な増水が少ない傾向があります。
上記のような背景から、イギリスでは釣り場にいる虫にそっくりのフライを選ぶ「マッチ・ザ・ハッチ」という言葉が生まれたとおり、凝ったつくりのフライが特徴的なわけです。
たしかに、緩やかな流れでテンカラの毛鉤を流すと見切られた感じる場面もあり、流れの速い渓流に向いているのがテンカラだと言えるでしょう。
テンカラ毛鉤の選び方3つのポイント
テンカラ毛鉤を用意するには、自作か既製品を購入するのかどちかを選択することになります。
ここでは、既製品を購入する際に押さえておきたい以下のポイントを解説するので、参考にしてみてください。
種類
現代のテンカラ現代でよく使われる毛鉤の形状は、大きく分けて普通毛鉤・逆さ毛鉤・順毛鉤の3種類があります。
ポイントや状況に合わせて使い分けると、さまざまなアプローチに対応できるようになるのでチェックしておきましょう。
普通毛鉤

ハックル(鳥の羽根)が釣り針の軸に対して垂直に伸びているタイプ。
操作性が高いのが特徴です。
逆さ毛鉤

ハックルが釣り針の方向に逆らってに生えており、水の抵抗を受けやすいタイプです。
水の抵抗を利用してラインが張りやすく、アタリが明確に出やすいメリットがあります。
誘いを入れるとハックルがふわふわとなびいて、魚にアピールしやすいのも特徴です。
順毛鉤

ハックルが釣り針の方向にならうように生えており、しなやかに動かせるのが魅力です。
サイズ
毛鉤のサイズは、釣行時点で魚が実際に食べている大きさを意識しましょう。
本物の虫と比べて形や色が違っても、サイズが合っているのが第一条件です。
なるべくサイズの異なる毛鉤を用意しておけば、さまざまなシーンに対応できます。
毛鉤のサイズは、針の大きさで表示しているのもポイント。
たとえば「#12」というように表記がされており、番号が小さくなるほど針のサイズが大きくなります。
テンカラで一般的に使われているフックのサイズは、#16〜#10ほど。
#12を標準として、大小揃えておけば、はじめての川でも安心です。
針
毛鉤の針は返しのあるタイプが一般的ですが、返しのないバーブレスフックを使用している方も増えています。
釣った魚をリリースするなら、魚の保護するためにもバーブレスフックの使用も検討しておきましょう。
テンカラをはじめるのに必要なアイテムがセットになっている製品も販売されています。以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。

テンカラ毛鉤セットおすすめ10選
テンカラの毛鉤の選び方がわかったところで、おすすめ製品を見ていきましょう。
テンカラ毛針セット スタンダード 小虫
細身のボディに、ぱらっと巻いた羽根が特徴のテンカラ毛鉤です。
沈めて、浮かべてと1年中使える基本毛鉤。
シンプルで丈夫な造りになっており、ラフに使っても長く使えます。
#12クリーム2本、#12ブラック2本の合計4本セットです。

テンカラ毛針セット(サカサ1)
もがきながら流される羽化の最中のカゲロウを演出できるテンカラ毛鉤。
前方に傾斜した羽が特徴の逆さ毛鉤で、水の抵抗を受けて揺らめきながら魚を誘います。
丈夫で壊れにくい日本製なのもおすすめポイント。
スタンダードカラーでオールラウンドに使えるホワイト#12が2本と、鮮やかなカラーで魚を誘うオレンジ#12が2本の合計4本セットになっています。
テンカラ毛針セット スタンダードキジ
テンカラ定番のキジ毛針です。
そのほか、ドライカディスやウエットソフトハックル、スタンダードコムシ、パラシュートなどラインナップが豊富。
水中でも位置を確認しやすい明色のクリームと、魚に警戒心を与えにくいブラックが各2個ずつの合計4本セットになっています。
n-VISION テンカラ・ヤマメスペシャル #14 4本セット
テンカラ初心者の方におすすめ毛鉤セットです。
比較的さまざまな状況に幅広く対応できるパターンとして作成しているとのこと。
サイズはやや小さめの#14で、渓流のヤマメ・アマゴに適しています。
返しの付いていないバーブレスフックを採用。
軽い力でもスッと刺さると謳っています。
n-VISION 黒毛ばり #12 4本セット
汎用性の高いテンカラ毛鉤です。
濃い色の虫であふれている、5・6月から初秋までの渓流にぴったり。
とくに、真夏のテンカラで活躍します。
さまざまなな川虫だけでなく、アリや甲虫などの陸生昆虫に見える点も特徴です。
n-VISION 早掛けヘアーズイヤー毛ばり
フライフィッシングの定番のヘアーズイヤーダビングでボディを巻いたテンカラ毛鉤。
ウサギの毛を縒りつけて巻いており、毛先が散らばって広がると水中でぼんやりしたシルエットになるのが特徴です。
細い針にウェイトなしで巻き、通常のテンカラ毛鉤並みの軽さに仕上げています。
n-VISION 早掛けラビットファー毛ばり
柔らかいラビットの体毛をベースにしたボディに、硬めの毛を少しだけブレンドしたテンカラ毛鉤。
ハックルの動きとボディのファーの揺らめきで魚にアピールします。
宇崎日新 鬼毛鈎
テンカラの鬼、榊原正巳氏が一つずつ丹精込めて巻いた名人手巻き仕上げのテンカラ毛鉤です。
普通毛鉤で、シャープな刺さりのバーブレスフックを採用しています。
宇崎日新(NISSIN) 冨士流 テンカラ 毛鈎 普通毛鈎
浮かして自然に流すのが基本のテンカラ毛鉤。
少し沈め気味で誘っても効果があり、5月初旬以降からのテンカラに適しています。
宇崎日新NISSIN) 冨士流 テンカラ 毛鈎 限定逆さ毛鈎
羽根にティールダックを使用している逆さ毛鉤です。
水中での演出が一層映える毛鈎に仕上げています。
毛鉤が増えてくるのに備えて、テンカラ毛鉤ケースも用意しておきましょう。
テンカラ毛鉤に関するよくある質問
- ハックルとは何ですか?
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コックネックと呼ばれるニワトリの羽やメスのキジの羽です。
ハックルにテンカラ専用はなく、ほとんどの人がフライフィッシングのショップで購入しています。
- 自分で雑に作ったテンカラ毛鉤でも釣れますか?
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テンカラの毛鉤の精巧さで釣果は左右されないと考えてよいと思います。
日本の渓流は流れが速く、魚が瞬時にニセモノと判別できないとされているからです。
とはいえ、はじめから自分で巻く前に、まずは既製品を使って特徴をしっかり押さえておくのがおすすめです。
- テンカラ毛鉤の使い方を教えてください。
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流れの上流に毛鉤をキャストし、川の流れにのせて自然に流す「ナチュラルドリフト」で上流から流れてきた虫を演出します。
ただ流して釣れなければ、竿の操作で毛鉤にアクションをくわえる「誘い」を入れましょう。
誘いを入れると水の抵抗でハックルがなびいて、魚にアピールします。
- フライフィッシングの毛鉤ではダメですか?
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まったく問題なく使えます。
実際に、フライフィッシングのフライを使用するテンカラ釣り師もたくさんいます。
フライを選らぶなら、パラシュートフライやエルクヘアカディスといった水面に浮かせる「ドライフライ」や、ニンフなどのビーズヘッドを取り付けた水に沈ませる「ウェットフライ」をチェックしてみてください。
ただし、自作する場合はより精巧さを求められるので、初心者には難易度が高いです。