竿とライン、毛バリのシンプルなタックルで楽しめるテンカラ。
なかでも「テンカラ竿」は、振り込みやすさを左右する重要なアイテムです。
そこで今回は、渓流釣りに適したテンカラ竿にフォーカスし、オススメモデルの紹介とあわせて選び方も解説します。
これから渓流テンカラをはじめたい方、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
目次
テンカラ竿の選び方5つのチェックポイント

ひとくちにテンカラ竿といっても、モデルによって仕様が異なります。
テンカラ竿を選ぶ際のチェックポイントは、以下の5つです。
では、それぞれ詳しく解説していきましょう。
ラインに適したタイプをチェック
テンカラ竿はレベルライン用のほか、テーパーラインの両方に対応したオールラウンドモデルなど、用途に合わせて設計されている場合があります。
とくに、軽いレベルラインに適したテンカラ竿でテーパーラインを使用すると、扱いにくい場合があり注意が必要です。
レベルラインとテーパーラインのどちらを使うか決まっているのであれば、対応しているモデルを購入しておけば問題ありません。
どちらのラインにするか決めかねている場合は、両方に対応していると表記のあるテンカラ竿をチェックしてみてください。
テンカララインについては、下記の記事で詳しく取り上げています。

長さをチェック
渓流釣り用のテンカラ竿を選ぶ際は、3~4mのモデルから選択しましょう。
4mを超えるテンカラ竿は、基本的に川幅のある中流域に適しています。
開けた渓流や周囲に障害物が少ない川なら、長めをチョイス。
木々の枝が頭上に張りだしているような川相なら、短めを選びましょう。
もっとも平均的な長さとなるのが3.6m。
3.6mを基準に開けた里川なら3.9m、山岳渓流など川幅が狭ければ3.3m以下のテンカラ竿を選ぶなど、川の規模を考慮して選ぶのがオススメです。
調子や硬さをチェック
テンカラ竿には穂先付近を中心に曲がる先調子と、より胴部分を中心に曲がる胴調子があります。
それぞれテンカララインの飛ばしやすさや、魚とのやり取りしやすさが異なるため、チェックしておきましょう。
胴調子のメリット・デメリット
6:4など竿の中心付近からしなる、柔らかく胴調子なテンカラ竿ほど、軽量なラインを飛ばしやすいのがメリットです。
ただし、穂先の揺れ幅が大きくなるため、振り込み時のラインの軌道が長くやすく、前後に広いスペースが必要になります。
また、大きな魚を掛けると、手元に寄せるまで時間がかかる場合があるのもデメリットです。
とはいえ、魚の引きを弾力で吸収しやすく、バラしにくくより細いハリスを使えるメリットもあります。
先調子のメリット・デメリット
対して、先端部が硬く張りのある先調子は、竿の振れ幅が少なく軽量ラインを飛ばすのには不向きです。
とはいえ、重さのあるテーパーラインと組み合わせればコンパクトな振り幅で飛ばしやすく、周囲に障害物がある場所で威力を発揮します。
また、魚とやり取りしやすいメリットもあり、すばやく手元に寄せたいときに活躍。
ただし、魚の引きを吸収しにくいため、バラしやアワセ切れに注意が必要です。
重さをチェック
テンカラ竿は軽いほど疲れにくいものの、あまりに軽量だと強度に不安があります。
重さの数値よりも、実際に持ったときの持ち重りや振りやすさが重要であり、必要以上に神経質になる必要はないでしょう。
一般的に高価格なハイグレードモデルほど、軽く高品質なカーボンを使用しています。
逆に、安価なわりに軽量なモデルは折れやすい恐れがあり、あまりオススメできません。
仕舞寸法をチェック
渓流での持ち運びやすさを重視するテンカラ竿は、振り出し竿が主流になっています。
山岳渓流など竿をリュックに収納して移動する場合には、なるべく仕舞寸法が短い小継モデルがオススメです。
ただし、仕舞寸法が短いほど継ぎ数が多くなり、全長の割には重みが増すデメリットがあります。
したがって、行く機会の多い川の規模や歩く距離などを考慮して、用途に合った仕舞寸法のモデルを選択するとよいでしょう。
初心者にぴったりなテンカラ竿とは


テンカラ竿を選ぶ際は、長さや使用するラインとの相性が重要です。
テンカララインの現在の主流は、太さの均一なレベルライン。
はじめて購入するなら、レベルライン用のテンカラ竿がオススメです。
レベルライン用として発売されているテンカラ竿であれば、6.4か7.3の胴調子で軽いレベルラインを飛ばしやすく設計されています。
ただし、メーカーのカタログに6:4や7:3など調子の表記がない場合があるので、使用するラインを決めかねているなら、レベルラインとテーパーラインの両方に対応しているテンカラ竿も要チェックです。
長さは3.6mを基準に、川の規模によって3.3mか3.9mをチョイス。
迷った場合には標準的な3.6mか、操作性を考慮して3.3mのテンカラ竿を選ぶとよいでしょう。
テンカラをこれからはじめたい、また興味のある方向けの記事も用意しています。気になる方はぜひ参考にしてみてください。



安すぎる無名メーカーモデルは避けた方が無難
テンカラは1日中竿を振り続ける釣りであり、竿にそれなりの負荷がかかります。
聞いたことのない無名メーカーで極端に安すぎるテンカラ竿は、ブランクスが薄くムラがあるなど粗悪なケースがあり、簡単に破断する恐れがあるのです。
安くても長く使えればコスパがよいといえますが、すぐに折れてしまっては結局損してしまいます。
「試しに体験してみたいだけだし……」「趣味として続けるかわからないし……」というなら、テンカラ教室や体験イベントに参加して、借りた竿で一度試してみてから購入しても遅くありません。
目安としては最安値で5,000円程度、できれば1万円以上のテンカラ竿がオススメです。
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軽いレベルラインから重さのあるテーパーラインまで幅広く対応するテンカラ竿。
しなやな胴の曲がりで毛バリを飛ばしやすく、高すぎず安すぎない手頃な価格で、初心者の最初の1本としてオススメです。
テンカラ竿のオススメ13選
テンカラ竿の選び方がわかったところで、オススメモデルを見ていきましょう。
聞いたことのない無名メーカーは除外して、釣り具メーカーの製品だけをピックアップしています。
ダイワ(DAIWA) マスター テンカラ L LL 36
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4本継ぎ・3.6mのテンカラ竿です。
テンカラ釣りの第一人者、片山悦二名人の理想を具現化すべく開発されており、キャスティング性能や操作性を徹底的に追求しています。
1節を長く細く設計したレベルライン用モデルで、しなやかなブランクスによって軽い毛バリを楽にキャスト可能。
「ESS」や「SVFナノプラス」など、ダイワの最新のロッドテクノロジーをふんだんに採用しています。
入門モデルからの買い換えや、2本目としてオススメの1本です。
- 全長:3.6m
- 継ぎ数:4本
- 仕舞寸法:99.2cm
- 重量:78g
- 適合ライン:レベルライン
ダイワ(DAIWA) NEOテンカラ 32
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多様化するテンカラ釣りに幅広く対応すべく開発された、本格的なテンカラ竿です。
「高密度HVFカーボン」とネジレを抑制する「X45」の組み合わせにより、シャープな振り抜きと毛バリの安定性を実現しています。
- 全長:3.21m
- 継ぎ数:8本
- 仕舞寸法:47.6cm
- 重量:77g
- 適合ライン:レベル&テーパー
ダイワ(DAIWA) テンカラX 33
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しなやかな胴の曲がりで振り込みをサポートするテンカラ竿です。
軽いレベルラインから重さのあるテーパーラインまで、幅広く対応します。
ネジレを抑える「ブレーディングX」を採用しているのもポイント。
ロングラインのキャストや魚とのやり取り時に威力を発揮します。
穂先には、糸がらみがしにくい回転式の「からまん穂先」を搭載。
上位モデルの形状を元に開発した、オリジナル形状のコルクグリップを採用しているのも魅力です。
- 全長:3.33m
- 継ぎ数:9本
- 仕舞寸法:46cm
- 重量:88g
- 適合ライン:レベル&テーパー
ダイワ(DAIWA) テンカラRT 36
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手軽にテンカラを楽しむべく開発されたテンカラ竿です。
仕舞寸法41cmの小継ロッドで、デイパックに楽々収納できます。
操作性を重視した先調子モデル。
初心者にもキャストしやすい、重めのテーパーラインにも対応しています。
リーズナブルな価格ながら基本性能が充実しており、中級者のサブロッドとしてもオススメです。
- 全長:3.61m
- 継ぎ数:11本
- 仕舞寸法:41cm
- 重量:94g
- 適合ライン:レベル&テーパー
シマノ(SHIMANO) 天平(てんぴょう) テンカラNB LLS36
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胴に乗る本調子のテンカラ竿です。
シンプルで扱いやすい小継モデルで、キャストのタイミングを取りやすく設計されています。
フロロカーボンのレベルラインとの相性がよく、中級者以上のベテランはもちろん入門用としてもオススメです。
- 全長:3.64m
- 継ぎ数:9本
- 仕舞寸法:48.5cm
- 重量:73g
シマノ(SHIMANO) パック テンカラ ZW 31-34
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30cm長さを変えられるズームシステム搭載のテンカラ竿です。
さまざまな川相に対応できるほか、手尻の長さを瞬時に変えるなどのテクニックにも活用できます。
仕舞寸法41cmで、持ち運びやすさを重視したい場合にもオススメ。
軽量の細身タフリリアン採用により、軽快なキャストフィールを実現しています。
- 全長:3.4m(ズーム3.1~-3.4m)
- 継ぎ数:10本
- 仕舞寸法:41cm
- 重量:83g
プロックス(Prox) SXテンカラ デュアルレングス 35/39
6:4調子のテンカラ竿です。
状況に応じて40cm長さを調節できる「デュアルレングス」を採用しています。
ローラートップを採用し、糸絡みを軽減させているのもポイント。
さらに、手になじむ形状のEVAグリップを搭載しているなど、基本性能に優れたコスパがよい1本を探している方にオススメです。
- 全長:3.9m
- 継ぎ数:9本
- 仕舞寸法:60cm
- 重量:97g
プロックス(Prox) 剣峰てんから SE KPTKS36
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やや先調子の7:3調子のテンカラ竿です。
優れた操作性でピンポイントを攻略したいシーンに適しています。
ローラートップ採用により、糸絡みを減少させているのもオススメポイント。
打ち返しの多いテンカラで威力を発揮します。
- 全長:3.6m
- 継ぎ数:9本
- 仕舞寸法:51cm
- 重量:84g
宇崎日新 ゼロサム テンカラ 3207
リーズナブルな釣り具を手がけている「宇崎日新」のテンカラ竿です。
素材やブランクス設計、部品設計などを見直して作り上げています。
バット部に、ねじれに強く形状復元力の速い「高密度4軸カーボン」を採用しているのもオススメポイント。
コルクをひょうたん型に設計しているなど、握りやすくするべく工夫をこらしています。
- 全長:3.2m
- 継ぎ数:7本
- 仕舞寸法:57cm
- 重量:55g
宇崎日新 エアステージ 冨士流テンカラ 3308
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6:4胴調子のテンカラ竿です。
竿の胴付近から曲がる調子ながらも、シャープさを失わないよう設計されています。
グリップには、堅牢で防虫・消臭効果も期待できるヒノキを加工。
深い赤色のクリア塗装を施した、色ツヤのあるデザインも魅力です。
- 全長:3.25m
- 継ぎ数:8本
- 仕舞寸法:52cm
- 重量:75g
- 適合ライン:
宇崎日新 TENKARA MINI 3620
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仕舞寸法わずか25cmのテンカラ竿です。
源流釣行など、持ち運びしやすさを重視したいシーンに適しています。
オールコルクグリップ仕様で、心地よい握りやすさを実現しているのもポイント。
金具にオリジナルレーザー刻印をあしらった、高級感あふれるデザインも魅力です。
- 全長:3.6m
- 継ぎ数:20本
- 仕舞寸法:25cm
- 重量:65g
宇崎日新 テンカラ レベルライン 3608
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レベルライン専用設計のテンカラ竿です。
扱いやすいシャープな振り抜けを実現しています。
EVA素材のひょうたん型グリップに、ロングサイズを採用しているのもオススメポイント。
手に馴染みやすく、軽快なテンカラをサポートします。
- 全長:3.65m
- 継ぎ数:8本
- 仕舞寸法:57cm
- 重量:80g
- 適合ライン:レベルライン
宇崎日新 プロスペック 2WAYテンカラ 3608
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2通りの長さで使えるマルチタイプのテンカラ竿です。
グリップには、フィット感に優れる「ひょうたん型コルクグリップ」を採用しています。
さまざまなシチュエーションに対応したい方にオススメの1本です。
- 全長:3.6m(3.60~3.10mマルチ)
- 継ぎ数:8本
- 仕舞寸法:57cm
- 重量:75g
アングロ(ANGLE) テンカラロッド 深山 MIYAMA36
(2023/12/09 06:52:49時点 Amazon調べ-詳細)
初・中級者向けのテンカラロッドです。
スタンダードな全長3.6mで、扱い易い7:3調子に設定されています。
セパレート仕様のグリップを採用し、ルアーやフライフィッシング経験者がテンカラをはじめやすいように工夫しているのが魅力です。
- 全長:3.6m
- 継数:10本
- 仕舞寸法:47cm
- 重量:96g
もっとテンカラ竿を探したいなら、以下のリンクからもチェックしてみてください。
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ラインに適したモデルを選ぼう。初心者なら6:4胴調子がオススメ
川の規模に合わせて長さを選ぼう。渓流テンカラは3.6mが基準
仕舞寸法をチェックしよう。バックパックに収納したいなら小継モデルを
シンプルな道具立てながら、奥の深いテンカラ。
竿の長さや調子、ラインの種類・号数によってキャストしやすさや操作性が異なります。
よく行く川の規模や使用したいラインに合わせて、自分にぴったりなテンカラ竿を選びましょう。
テンカラをこれからはじめるのであれば、竿・ライン・毛バリがセットになった製品も発売されています。下記の記事で詳しく取り上げていますので、ぜひ参考にしてみてください。


