本格的な渓流釣りでは「ウェーダー」が必需品。
川に入って安全に歩いたり、体を冷えから守ったりするのに必須のアイテムです。

ただし、多くのモデルが発売されており、はじめて購入する方は迷ってしまう場合も。
そこで今回は、渓流釣り用ウェーダー選びで押さえておきたい以下のポイントを解説します。
あわせて、おすすめ製品もご紹介するので、これから渓流釣りをはじめる方や買い替えを検討している方は参考にしてみてください。
渓流釣りでウェーダーは必需品

渓流釣りでは川を切ったり歩いたりするため、下半身を水や冷えから守るウェーダーが必需品です。
立ち込むことがない渓流の管理釣り場であれば長靴でも十分ですが、自然の渓流ではウェーダーを必ず用意しておきましょう。
渓流釣りでは、滑りを防ぐフェルトソールを備えた「ウェーディングシューズ」と合わせて履くタイプが主流です。
ムレを効果的に防ぐハイテク素材を採用したり、砂利の侵入を防ぐ工夫をこらしたりなど、快適な釣りに役立つ機能を搭載したモデルが販売されています。
- 体を水や冷えから守れる
- 滑りやすい渓流で安全を確保しやすい
- ムレを軽減するハイテク素材を採用している
- 渓流釣りを快適に楽しむための機能を搭載している
渓流釣り用ウェーダーの選び方5つのポイント

ひとくちにウェーダーといっても、さまざまなタイプがあります。
渓流釣り用のウェーダーを選ぶ際は、以下5つのポイントを押さえておきましょう。
では、それぞれ詳しく解説していきます。
タイプをチェック
ストッキングタイプ

足首部分がクロロプレーンなどの合成ゴムで覆われたタイプです。
ウェーディングシューズを合わせて履きます。
ウェーディングシューズが別で脱ぎ履きにひと手間あるものの、一般的なシューズの感覚で軽快に歩けるのがメリットです。
大きな石や障害物が多い渓流で歩きやすさをサポートします。
好みのウェーディングシューズを合わせられるのもオススメポイントです。
渓流釣りでもっとも主流のタイプであり、長く続けるのでストッキングタイプを選択しましょう。
ソール交換時時に、代わりのシューズがあれば釣りができるのもメリットです。
- 渓流釣りでもっとも主流のウェーダーはストッキングタイプ
- 好みのウェーディングシューズを合わせられるのもメリット
ブーツ一体型タイプ

ゴム製のブーツが一体化しているタイプです。
ウェーディングシューズを脱ぎ履きする手間を省きたい、手軽さを求めている方に適しています。
ただし、軽快な歩き心地ではストッキングタイプと比較して劣るのがデメリット。
ソールが摩耗してメーカーに張り替えてもらう際は、当然ながら丸ごと預けなければなりません。
また、ころんで水が内部に侵入すると危険ですので、本格的な渓流釣りには不向きです。
- ブーツ一体型は脱ぎ履きしやすい
- 機動力ではストッキングタイプより劣る
- 転ぶの内部に水が入りやすい
丈の長さをチェック
チェストハイウェーダー

上半身の半分程度まで覆うタイプがチェストハイウェーダーです。
深場に立ち込んだときに水の浸入を防げるほか、身体全体の保温性も高められます。
ショルダーベルト(サスペンダー)を備えており、ずり落ちてこないのもメリットです。
ただし、覆っている部分が多いぶん着心地が悪く、暑いときには不快な場合も。
渓流釣りのほか、湖でのルアー・フライフィッシングで立ち込む場合にもおすすめのタイプです。
- 深場に立ち込むならチェストハイウェーダーが適している
- 水の侵入を防ぎやすく、保温性も高められる
ウエストハイウェーダー

腰部分までを覆うタイプがウエストハイウェーダーです。
ズボンのような感覚で着用できます。
軽快な着心地で動きやすく、深く立ち込む機会が少ない渓流釣りでオススメです。
ただし、転倒すると水が入りやすいので注意しましょう。
- ウェストハイウェーダーは軽快な着心地が魅力
- 転倒すると水が入りやすいので注意
ヒップウェーダー
股下から足部を覆うタイプです。
覆っている部分が少なく、長めのブーツを履いている感覚で装着できます。
ただし、水深のある場所を歩けないほか、転んでしまうと内部に水が浸入してしまうのがデメリット。
長靴でも問題ないような釣り場に適しており、本格的な渓流釣りには不向きです。
趣味として渓流釣りを続けるのであれば、ハイウェーダーを購入しましょう。
夏の釣りで暑さをできるだけ抑えたい場合には、薄手のタイツにゲーターを合わせるスタイルもチェックしてみてください。
ヒップウェーダーは本格的な渓流釣りには不向き
ソールをチェック
ブーツ一体型タイプを選ぶ際には、ソールをチェックしておきましょう。
ウェーダーのソールには、おもに「フェルトソール」と「ラジアルソール」があります。
渓流釣りや鮎釣りなど滑りやすい河川を歩くのに適しているのが、フェルトソール。
コケがついた石の上を歩く渓流釣りでは、フェルトソール一択で問題ありません。
ラジアルソールは釣り用長靴などと同じゴム製で、砂地での立ち込みや堤防、船上などに適しており、渓流釣りには不向きです。
渓流釣りはフェルトソール一一択で問題なし
素材をチェック
ウェーダーは素材の種類によって、防水性や耐久性、透湿性などが異なります。
あまり安価なモデルの場合、釣りを快適に楽しめない心配があり注意が必要です。
釣り専門メーカーが発売しているウェーダーなら、多くのモデルで「ゴアテックス」をはじめとするハイテク素材を採用しています。
ウェーダーを着用して汗をかくとムレやすくなるため、防水透湿性に優れた素材を採用したモデルをチェックしましょう。
無名メーカーのモデルと比べて価格が高めですが、そのぶん快適に釣りを楽しめます。
ときには過酷な状況もある渓流釣りですから、ウェーダーはよいモノを購入するのがおすすめです。
ムレを軽減できるハイテク素材採用のウェーダーがおすすめ
機能性をチェック
砂利の侵入が気になる場合は、「グラベルガード」を搭載したストッキングタイプも販売されています。
砂利がシューズ内に侵入する、不快な履き心地を防げるのでチェックしておきましょう。
また、ちょっとした小物を収納できるポケットを備えていると便利です。
立体裁断を採用したモデルにも注目。
体の丸みやカーブを考慮した設計で、より快適で軽快な釣りをサポートします。
搭載している機能性もチェックしておこう
渓流釣り用ウェーダーの価格相場

渓流釣り用ウェーダーは店頭価格でおおよそ2~7万円と、モデルによって大きく価格が異なります。
生地の種類やタイプ、機能性などを考慮して、自分の釣りスタイルに適したウェーダーを選択しましょう。
ブーツ一体型のウエストハイウェーダーはストッキングタイプよりも安価で、2万円以下のモデルも販売されています。
ウェーディングシューズも不要なのでコストは大幅に抑えられるものの、水の侵入や歩きやすさを考えるとあまり立ち込まないスタイルに向いている点に留意しておきましょう。
なお、平均的な価格としては2~4万円ほどなので、安全性を確保するためにも1万円以下で買えるような無名メーカー製品はおすすめできません。
1万円以下で買えるような無名メーカー製品は、安全性を考えた場合避けた方が無難
渓流釣り用ウェーダーのおすすめ9選

渓流釣り用ウェーダーの選び方がわかったところで、おすすめモデルをみていきましょう。
渓流釣りに適したモデルを厳選して紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ダイワ(DAIWA) スーパーブレスストッキングウェーダーネオ SBW-3050S-NE

ダイワのオリジナル3層構造防水透湿素材「ブレスアーマーネオ」採用している渓流釣り用ウェーダーです。
スリムフィット裁断により、フィット感に優れているのが特徴。
機動性も向上しており、快適な釣りをサポートします。
シューレースフック付きビルトイングラベルガード仕様で、砂利の流入を防ぐのもおすすめポイント。
ソックス踵には擦れに強い特殊加工を施しています。
ダイワ(DAIWA) ストッキングウェーダー WP-3000S

ウェーダー専用4層構造防水透湿素材「ブレスアーマー」採用の渓流釣り用ウェーダーです。
タイトフィットモデルながら、立体裁断で歩行性が向上しているのが特徴
両サイドにポケット完備しており、小型ルアーケースの収納に便利です。
フラップ付きファスナーを採用し、脱ぎ履きが楽なのもおすすめポイント。
裾をあえて絞っていない、スタイリッシュなデザインも魅力です。

ダイワ(DAIWA) タイトフィット スーパーブレスストッキングウェーダー SBW-4003S

耐久性が求められる膝下やお尻まわりに、表生地がリップストップ生地の5層構造透湿防水素材を採用した渓流釣り用ウェーダーです。
膝上に、不快なムレを低減する4層構造防水透湿素材「ブレスアーマー」採用しているのもポイント。
5層と4層素材のハイブリッド仕様により、快適な履き心地を実現しているおすすめモデルです。
フロントには、止水ファスナー付きポケットを備えています。
シマノ(SHIMANO) DS+4 ストレッチウェーダー ソックス FF-002V

シマノでトップクラスの耐摩耗性を備えている記事を採用した渓流釣り用ウェーダーです。
ストレッチ性に優れており、軽快な渓流釣りをサポート。
草木の覆い茂ったヤブの中を歩いても破けにくく、安心して着用できます。
伸縮性に優れたファスナー付き胸ポケットを搭載しています。
シマノ(SHIMANO) ハイパーウェーダー FF-051T

ブーツ一体型の渓流釣り用ウェーダーです。
コスレに強く耐久性の高いタスラン生地を採用し、藪漕ぎする際も安心。
内側がメッシュで快適なドライ感を実現しているほか、ブーツ部に特殊PVC素材を採用して剛性感とソフトな履きごこちを両立しているのがおすすめポイントです。
PVCブーツとフェルトソールに縫製加工を施したステッチダウン製法を採用しています。
フォックスファイヤー(Foxfire) エキスパートツーシーム ウェーダー

高温多湿な日本の山岳渓流を想定して開発した渓流釣り用ウェーダーです
ITO.CRAFT代表 伊藤秀輝氏との共同開発モデルで、日本人の体型に合わせて設計。
高い運動性能と耐久性を実現しています。
防水性と透湿性に優れたゴアテックス ファブリクスを採用した、快適な着け心地もおすすめポイント。
胸部に防水ポケットとハンドウォーマーポケット、内ポケットを配置しているのも便利です。
藪こぎなどで傷みやすいグラベルガードには、耐摩耗性素材「デュラテックス」を採用しています。
リトルプレゼンツ(LITTLE PRESENTS) N3 ウエストハイウエーダー W-45

2004年の発売以来、ロングセラーを誇る人気の渓流釣り用ウェーダーです。
オリジナルの3レイヤー透湿防水素材「LIPTEX™-N3」を採用し、透湿力と耐久性に優れています。
縫い目にカーブをつけた「C.F.S.(カーブド・フロント・シーム)」にも注目。
耐久性を高めると同時に、ストレスレスな運動性を実現しているのが魅力です。
左右非対称な足を考慮して設計した3Dソックスを搭載。
DSクロロプレンを採用しており、高い耐久性を実現しています。
パズデザイン(Pazdesign) BS ウエストハイウェーダー Ⅳ PBW-514

軽快な釣行をサポートする、ウエストハイタイプの渓流釣り用ウェーダーです。
ブレスシェード防水透湿3レイヤー仕様の3D立体裁断により、歩きやすいおすすめモデル。
内股部分も縫い目が擦れにくい構造になっており、耐久性に優れています。
生地の強度や質感をより良い素材に変更しているのもポイントです。
パズデザイン(Pazdesign) BS チェストハイウェーダー Ⅳ PBW-512

スタンダードなチェストハイタイプの渓流釣り用ウェーダーです。
本体に3D立体裁断を採用し、歩きやすいモデルを探している方におすすめ。
サスペンダーのバックルを左右でオス・メス逆に取り付けており、装着時の左右間違いを防ぐ工夫をしています。
渓流釣り用ウェーダーのスペック比較表
品名 | タイプ | 足タイプ | カラー | サイズ | 価格 |
![]() ダイワ スーパーブレスストッキングウェーダーネオ SBW-3050S-NE | ウエストハイ | ストッキング | – | 5サイズ | 30,600円 |
![]() ダイワ ストッキングウェーダ WP-3000S | ウエストハイ | ストッキング | グレー | 5サイズ | 37,400円 |
![]() ダイワ タイトフィット スーパーブレスストッキングウェーダ SBW-4003S | チェストハイ | ストッキング | – | 5サイズ | 49,900円 |
![]() シマノ DS+4 ストレッチウェーダーソックス FF-002V | チェストハイ | ストッキング | グレーベージュ | 9サイズ | 68,200円 |
![]() シマノ ハイパーウェーダー FF-051T | ウエストハイ | ブーツ | スモークグレー | 8サイズ | 17,500円 |
![]() フォックスファイヤー エキスパートツーシーム ウェーダー | チェストハイ | ストッキング | ストーン | 4サイズ | 88,000円 |
![]() リトルプレゼンツ N3 ウエストハイウエーダー W-45 | ウエストハイ | ストッキング | ・クラウディグレイ ・マッドグレイ | 6サイズ | 31,680円 |
![]() パズデザイン BS ウエストハイウェーダー Ⅳ PBW-514 | ウエストハイ | ストッキング | チャコール | 6サイズ | 33,000円 |
![]() パズデザイン BS チェストハイウェーダー Ⅳ PBW-512 | チェストハイ | ストッキング | チャコール | 6サイズ | 35,000円 |
渓流釣り用ウェーダーに関するよくある質問

- 渓流釣りにはストッキングタイプが向いているのですか?
-
渓流釣りでは、ブーツタイプよりもストッキングタイプが向いています。
専用シューズを合わせるストッキングタイプのほうが、機動性に優れているからです。
足場の複雑な渓流では、歩きやすさを重視すべきだと思います。
また、ブーツタイプだと転んで水が中に侵入すると歩きづらくなって危険です。
万一なにかに引っ掛かって足が抜けなくなってしまった場合、最悪はシューズを脱いで脱出することもできます。
- チェストハイとウエストハイのどちらがおすすめですか?
-
蒸れにくく快適なのは、腰までのウエストハイウェーダーです。
胸までチェストハイウェーダーは、万一転んだときなどに水が中に侵入しにくいメリットがあります。
渓流釣り初心者の方なら、オールラウンドに使えるチェストハイウェーダーのほうがおすすめです。
- タイトなタイプとダブつきの多いタイプはどちらがよいですか?
-
ダブつきの多いタイプよりも、タイトなデザインのほうが見た目がスタイリッシュですね。
ただし、かがんだ際などに動きやすい工夫をこらしているかチェックしておきましょう。
ダブつきのあるタイプは、かがんでも生地が突っ張りにくいのがメリット。
また、下に厚みのあるアンダータイツなどを履く場合にも余裕があると楽です。
- 鮎タイツではダメですか?
-
鮎タイツでも渓流釣りは可能です。
エサ釣り師の方の中には、鮎タイツを履いている人もいます。
ただし、渓流釣り用ウェーダーは擦れなどに強い生地でやぶ漕ぎに対応しやすいですが、鮎タイツのクロロプレンだと破れてしまう心配があり注意が必要です。
また、見た目のトータルデザイン的に、ルアーフィッシングやフライフィッシングの雰囲気に向いていません。
【初心者向け】渓流釣り用ウェーダー 理解度テスト
本記事の内容を理解できたかチェックしてみよう!
快適な渓流釣り用ウェーダーを選ぼう

快適な釣りをサポートする渓流釣り用ウェーダー。
アクティブに動いて汗をかくとムレやすいので、透湿性に優れたモデルがオススメです。
ツルツルな石で滑るのを防げる、フェルトソールを採用しているかもチェックしておきましょう。
今回紹介したモデルと選び方を参考に、自分なぴったりなウェーダーを選んでみてください。
当サイトでは、渓流釣りに興味がある方向けに解説した記事も投稿しています。ぜひ参考にしてみてください。
