渓流釣り全般
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渓流釣り入門!種類・時期・マナーを初心者向けに解説

kojiabe
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「渓流釣り」は多くの魅力を秘めた釣りです。
清らかな水と豊かな緑、大自然、美しい魚など……一言では語り尽くせません。

さまざまな魚種をターゲットにできるほか、釣り方を変えて楽しめるのも魅力。

とくに「美しい景色と魚に癒やされる釣りをはじめてみたい」と、考えている方にオススメですよ。

そこで今回は、渓流釣り初心者向けに渓流釣りの種類や楽しめる時期、知っておきたいマナー・ルールなどをお伝えしていきます。

これから渓流釣りをはじめてみたい方や、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

渓流釣りの魅力とは

渓流の画像
渓流釣りは清らかな水と豊かな緑で癒される

渓流釣りとは川幅があって穏やかに流れる中流域より上流、緑あふれる木々が生い茂り川幅が狭くなったエリアで楽しむ釣りです。

川は上流へいくほど水の透き通った清らかな流れになり、緑豊かな大自然に癒やされながら美しい魚体の渓流魚に出会えます。

渓流釣りは一カ所に留まって釣り続けるわけではなく、アクティブに上流へ移動しながらヤマメやイワナを探す釣り。

比較的開けている里川から本格的な遡行の技術が求められる源流釣りまで、レベルに応じて楽しめます。

また、さまざまな釣り方を楽しめるのも魅力のひとつです。

基本となるエサ釣りをはじめ、スポーツフィッシングとして人気のルアーフィッシングやフライフィッシング、日本の伝統釣法のテンカラなど、それぞれ独特な釣り方で楽しめます。

渓流釣りの魅力とは?

水の透き通った清らかな流れで美しい魚に出会える

緑豊かな大自然に癒やされながら釣りを楽しめる

里川から源流釣りまでレベルに応じて楽しめる

さまざまな釣り方を楽しめるのも魅力

渓流釣りのターゲット

美しい魚体のヤマメ
美しいパーマークが特徴のヤマメ

渓流釣りで対象となるターゲットは、ヤマメ・イワナ・ニジマスが中心になります。

渓流釣りの2大ターゲットがヤマメとイワナです。
全国の渓流域に生息しており、放流も盛んにおこなわれています。

比較的釣りやすいのがニジマス。
放流が中心ですが、川によって大型化したネイティブな魚にも出会えます。

いずれの渓流魚も独特な魚体の美しさが特徴です。
「美しい魚に出会いたい」と渓流釣りをはじめる方も多くいます。

また、北海道にしか生息していないオショロコマや地域によってイワナの亜種が生息しているなど、さまざまな魚を狙って釣行できるのも渓流釣りの魅力です。

渓流で釣れる魚については下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

渓流釣りのターゲット

渓流釣りのターゲットはヤマメ・イワナ・ニジマスなど魚体の美しい魚たち

放流も盛んで、川によってはネイティブな魚にも出会える

地域によってイワナの亜種が生息しているなど、さまざまな魚がターゲットになる

渓流釣りの種類

ルアーフィッシングを楽しむ釣り人
渓流釣りにはさまざまな楽しみ方がある

渓流釣りは、さまざまな釣り方で楽しめるのも魅力のひとつです。
大きく以下の4つの釣り方があります。

  • エサ釣り
  • ルアーフィッシング
  • フライフィッシング
  • テンカラ

それぞれ道具や釣り方が異なり、独特の魅力がある釣りばかりです。

どれかにはまって極めるのもよいですし、朝はルアー、日中はエサ、夕方は毛針を使うなど、シーズンはもちろん1日のなかでベストな釣り方で楽しむ方法もあります。

では、それぞれ紹介していきましょう。

エサ釣り

渓流の釣り人
エサ釣りは渓流釣りの基本

渓流釣りのなかで基本ともいえる釣り方がエサ釣りです。
リールを使用しない「のべ竿」を使い、ハリにエサをつけて釣ります。

初心者でもすぐにはじめられ、渓流相の釣り堀「管理釣り場」で体験してみるのもオススメです。

エサは市販のブドウ虫やイクラのほか、川で虫の幼虫「川虫」を採取して釣ります。

キャッチアンドリリースせず、食べることを目的に楽しんでる方がいるのもエサ釣りの特徴です。

 渓流エサ釣りの魅力や必要な装備、道具について初心者向けに解説した記事もあります。興味があればぜひ参考にしてみてください。 

エサ釣りは渓流釣りのなかで基本ともいえる釣り方

リールを使用しない「のべ竿」を使ってエサをつけて釣る

初心者でも手軽にはじめやすい

市販のエサや「川虫」を採取して釣る

キャッチアンドリリースせず、食べることを目的に楽しんでる釣り人もいる

ルアーフィッシング

ルアーで釣れたヤマメ
渓流釣りでもルアーフィッシングは人気

プラスチック樹脂で小魚を模した「ルアー」をキャストする釣りです。

渓流釣りに限らず、スポーツフィッシングとしてさまざまな釣りジャンルで普及しており、エサが苦手な方にも適しています。

のべ竿より短めのロッドにリールをセットし、狙ったポイントにキャスト。
リールでただ巻きしたり、ロッドにアクションをくわえたりして魚を誘います。

エサ釣りと異なり、まずはリールの扱いに慣れてキャストできなければ釣りになりません。

初心者がいきなり自然の渓流で釣るのには難易度が高く、まずは渓流相の管理釣り場で練習してみるのも方法のひとつです。

 渓流ルアーフィッシングについては、下記の記事でも取り上げています。 

プラスチック樹脂で小魚を模した「ルアー」をキャストする釣り

リールでただ巻きしたり、ロッドにアクションをくわえたりして魚を誘う

まずはリールの扱いに慣れてキャスティングを練習しよう

渓流相の管理釣り場で練習するのもオススメ

フライフィッシング

フライフィッシングを楽しむ人
フライフィッシングはキャスティングの練習が必要

鳥の羽根などで巻いた毛針「フライ」を駆使する釣りです。
専用のフライ用リールを装着したロッドを使います。

フライは水面を流下する小さな虫を模しており、上流へキャストしたら下流へ自然に流す釣り方で魚が食いつく瞬間が見えるのが魅力です。

フライフィッシングにはまると、自分でフライを巻くのも楽しみのひとつ。
自分で巻いたフライで美しい魚に出会う瞬間は格別です。

魅力的な釣りでファンが多いものの、ルアーフィッシング同様キャスティング技術を身につける必要があります。

メーカーや釣具店、管理釣り場などでキャスティング教室を開催しているので、まずはキャスティングを学ぶのがオススメです。

 フライフィッシングについては、下記の記事で詳しく取り上げています。 

動物の毛などで巻いた毛針「フライ」を使用

専用のフライリールとフライロッドが必要

流れたフライに魚が食いつく瞬間が見えるのが魅力

自分でフライを巻くのも楽しみのひとつ

キャスティング技術を身につけることが必要

キャスティング教室でキャスティングを学ぶのがオススメ

テンカラ

テンカラの毛針
出典:Amazon

テンカラはフライフィッシングと同様に毛針を使用する、日本伝統の釣りです。

リールを使用せずに専用ののべ竿「テンカラ竿」と毛針のみで楽しめ、初心者でもすぐにはじめられます。

テンカラ用の毛針はフライと比べるとややシンプルなのも特徴。
市販もされており、エサの用意も必要なく手軽に渓流釣りを楽しめます。

シンプルな道具仕立てと釣り方で人気が高いものの、キャスティングにはやや慣れが必要。

やはり、はじめはテンカラ教室に参加してキャスティングや毛針の流し方を学ぶのがオススメです。

 テンカラについては、下記の記事でも取り上げていますので、参考にしてみてください。 

「テンカラ竿」と毛針を使用する日本の伝統釣法

リールを使用せず初心者でも気軽にはじめやすい

テンカラ用の毛針はフライと比べるとややシンプル

はじめはテンカラ教室に参加してキャスティングや毛針の流し方を学ぶのがオススメ

渓流釣りを楽しめる時期・ベストシーズン

渓流の画像
渓流は春夏秋冬でさまざまな姿を見せる

渓流釣りは、川によって解禁日禁や漁期が設けられています。

なかにはほぼ1年中釣りを楽しめる川もありますが、2~3月の初春に解禁して9月中旬~下旬の初秋に禁漁となるのが一般的です。

では、春夏秋冬それぞれの渓流釣りの特徴を知っておきましょう。

春の渓流釣り

雪代の出た渓流
雪シロで増水すると釣りが難しくなる

多くの川では2~3月の初春に渓流釣りが解禁され、とくに待ちに待った解禁日には多くの釣り人で賑わいます。

放流モノが釣りやすいものの、年を越して魚体がやや黒ずんだ「サビ」が入ったネイティブな魚にも出会えます。

まだ虫の季節ではないためフライフィッシングやテンカラでは釣りにくく、エサ釣りやルアーフィッシングでも狙うのがオススメです。

ただ、初春とはいえ標高の高い渓流では残雪が多い場合も。
とくに、慣れていない川に入る際は足元に十分注意しなければなりません。

また、暖かい日には雪が溶ける「雪シロ」で増水する場合もあり、釣行には細心の注意を払いましょう。

夏の渓流釣り

夏の渓流
初夏が渓流釣りの最盛期

残雪がなくなり川が落ち着いてくる晩春から初夏にかけてが渓流釣りのベストシーズンです。

水生昆虫が多く流下するようになり、フライフィッシングやテンカラでも楽しめます。
魚のコンディションもよくなり、美しい魚に出会えるのも魅力の季節です。

ただし、渓流魚は低水温を好むため、真夏になると一変して釣りが難しくなる場合があります。

とくにヤマメは「一里一匹」ともいわれて釣るのが難しい季節であり、涼しい朝夕に的を絞って釣行するのも釣果を上げる方法のひとつです。

逆に、真夏でも涼しい山深いエリアを遡行する源流釣りにはぴったりな季節になります。

秋の渓流釣り

秋の渓流
秋が近づくと木々や魚が色づいてくる

9月になると少しずつ山は色づきはじめ、秋の様相になってきます。
多くの川では9月中旬から下旬にかけて禁漁になり、渓流釣りシーズンの終了です。

魚が産卵する季節で婚姻色によって色づき、雄は鼻が曲がって独特の顔つきになります。

紅葉がはじまり美しい景色のなかで、渓流釣りならでは魅力をシーズンの終わりを感じながら堪能できるでしょう。

ただ、産卵を意識した魚は食い渋り、難しい釣りを強いられるケースも。
魚もスレており、初心者には釣りにくい季節です。

冬の渓流釣り

冬の渓流
冬でも渓流釣りを楽しめる川がある

秋になって禁漁期に入ると、多くの川では基本的に渓流釣りを楽しめません。

ただし、なかには冬季限定の釣りエリアを設けて放流をおこなっている河川もあり、チェックしてみましょう。

ニジマス中心の放流モノがターゲットになり、オフシーズンの練習の場としてもオススメです。

また、1月中に解禁する川もあります。
ただ、極寒での釣りになる場合が多く、寒さ対策を万全にして楽しみましょう。

 冬季ニジマス釣り場については、以下の記事で取り上げています。 

渓流釣りのルールとマナーを確認しておこう

渓流釣りでは、ほかの釣りジャンルにない特有のルールとマナーがあります。
とくに初心者の場合、知らないとトラブルになるケースもあるので確認しておきましょう。

とくに重要なのは、以下の5つです。

  • 渓流釣りは「先行者優先」
  • 「釣り上がり」が渓流釣りの基本
  • 遊漁券を購入して川に入ろう
  • 川に設定されたルールを守ろう
  • 常識を守って渓流釣りを楽しもう

では、それぞれ解説していきましょう。

渓流釣りは「先行者優先」

渓流釣りでは「先行者優先」が基本的なマナーです。
釣り場に入って先に釣り人がいた場合、すぐそばに入るのはマナー違反になります。

川沿いの駐車スペースに車があったら先行者がいる可能性が高く、場所を変えるのがオススメです。

また、入渓点に先行者がいたり、一カ所で粘っていたりして釣り人に会った際には気持ちよく挨拶を交わしましょう。

思わぬ情報を仕入れらるかもしませんし、極端に無愛想なら「この人の近くに入るとトラブルになりそうだから移動しよう」などと判断しやすくなります。

「釣り上がり」が渓流釣りの基本

渓流釣りでは、下流から上流へ釣り上がるのが基本でありマナーです。

魚は上流を向いてエサが流れてくるのを待っており、下流側から警戒されないようポイントに近づく必要があります。

釣り下がって、下から上がってきた釣り人にばったり合ってしまうと、トラブルになるケースがあり注意しておきましょう。

また、後ろから飛び越して上流へ入るのもマナー違反です。
先行者がいた場合には、見えないくらいの上流まで移動して入渓しましょう。

遊漁券を購入して川に入ろう

渓流津釣りを楽しむには、遊漁券が必要です。
ほとんどの河川が地元の漁協協同組合の管轄であり、川の管理や放流事業をおこなっています。

遊漁券は漁協組合を運営するために必要な財源であり、必ず購入してから川に入りましょう。

遊漁券には1日券や年券があり、川によって価格が異なります。

監視員が巡回してきたときに所持していないと「現場売り」料金で割高になるため注意してください。

近年では、コンビニで購入したり事前にインターネットで購入したりもできますので、チェックしてみてください。

川に設定されているルールを守ろう

川は地元の漁協組合に管理されており、それぞれルールが設けられています。
たとえば、下記のようなルールが設定されていれば遵守しなければなりません。

  • 釣りを楽しめる時期やエリアについて
  • 釣った魚の体長制限や持ち帰りの尾数制限
  • 対象宇となる魚種について
  • ルアー禁止など釣り方の制限

とくに、ルアーフィッシングが禁止されている川や、キャッチアンドリリース区間でのエサ釣りに規定を設けていないかなどを事前に確認しておきましょう。

常識を守って渓流釣りを楽しもう

渓流釣りに限らず、常識的なマナーやルールを守って釣りを楽しみましょう。

たとえば……

  • 迷惑駐車をしない
  • ゴミを捨てない
  • 私有地に無断で入らない

これらはマナーやルールというよりは、もはや常識です。
一部の釣り人の非常識な行動によって釣り禁止になるケースもあります。

渓流釣りを楽しむための注意点

ヒグマの画像
クマに出会わないよう心掛けよう

渓流釣りでは、山深い大自然で楽しむ釣りならではの注意点があります。
重大な危険に遭遇しないよう、しっかりと確認しておきましょう。

安全第一で楽しもう

渓流釣りでは川を切ったり、滑りやすい場所を移動したりします。
無理をせず安全第一で渓流釣りを楽しみましょう。

とくに、山深い渓流での単独釣行は要注意です。
落石や突然の増水、道迷いなどに十分注意しなければなりません。

万一ケガしても助けてくれる人が近くにいない場合、遭難してしまう最悪のケースもあり得ます。

まずは、安全な遡行をサポートしてくれる専用のウェーダーやウェーディングシューズなど、装備をしっかり備えておくのが基本です。

防虫対策も万全に

渓流では当然ながら、無数の虫が飛んでいます。
とくに、夏のアブやブユなど吸血系の虫には注意が必要です。

とりあえず市販の防虫スプレーの携帯は必須。

アブやブユに効果があるとされるハッカ系のスプレーを衣類や帽子に拭きかけておくのもオススメです。

また、駐車中にエンジンをかけっぱなしにしていると、アブが大量に寄ってくることがあります。

車の排気ガスに含まれている二酸化炭素に集まってくるため、無駄なアイドリングに注意しておきましょう。

危険生物に注意!

渓流釣りには多くの魅力があるものの、危険生物に遭遇する恐れがあります。
とくに、クマやイノシシなど危険な動物にばったり会わないよう注意が必要です。

なかでももっとも出会いたくないのがクマ。
クマにこちらの存在に気づいてもらうよう、音が大きく鳴る「クマ鈴」を装着しておきましょう。

渓流に限らず、里山などに広く生息しているヘビ「マムシ」にも要注意。
誤って近づかないようk周囲をよく確認しながら歩くよう心がけるのが大切です。

万一噛まれたら、すみやかに病院へ行ってください。
血清を投与され、数日間の入院になるケースがあります。

渓流釣りに関するQ&A

渓流釣りにはどうして禁漁期間があるの?

秋になって多くの川が禁漁になるのは、渓流魚の産卵期だからです。
魚種や地域によっても異なりますが、10月~2月に産卵します。

また、北海道ではサクラマスの幼魚を守るため4~6月を禁漁している場所もあり、釣行する際には漁協組合のホームページをチェックしておくのがオススメです。

漁協組合のない川は禁漁期間を気にしなくて大丈夫?

漁協組合のない川であっても、都道府県ごとに規則を定めています。
解禁日や禁漁期間、対象魚などが定められているので確認しておきましょう。

どうして遊漁料を支払う必要があるの?

川を管理する漁協組合の運営費用は、おもに釣り人が納める遊漁料でまかなわれています。放流する魚を用意する費用や、釣り場の整備などに活用されているのです。

ヤマメとイワナの釣り方に違いはある?

多くの渓流ではヤマメ(アマゴ)とイワナが棲息していますが、ポイントには違いがあります。

絶対ではないものの、ヤマメやアマゴは流心を狙うのがセオリー。
イワナは流れのヨレや大石や倒木の下など、障害物に身を潜めてエサを待ち構えています。

どうして海に下る魚と川に残る魚がいるの?

渓流魚の多くは、成長過程で川に残る個体と降海する個体に分かれます。

たとえば、ヤマメの降海型「サクラマス」は、60cmほどに成長して川に産卵のために戻ってくるのが特徴です。

産まれてから1年ほど川で過ごしたのち、そのまま残る個体を降海する個体に分かれます。

縄張り争いに勝った個体が川に残り、負けてエサを求めるべく降海する個体がサクラマスになるとされています。

渓流釣りをはじめてみよう!

透き通った水や豊かな緑、美しい魚に癒されながら楽しめる渓流釣り。
歳を重ねてからでも楽しめるので、一生涯の趣味としてはじめてみてはいかがでしょうか?

メーカーや釣具店、宿、漁業組合などで釣り教室を開催していますので、まずは体験してみるのもオススメですよ。

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